2026.2.17 関連イベント
2/14(土) 「新版画の摺りの実演」を開催しました
みなさま、こんにちは。
開催中の特別展「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」。
モダンな精神に彩られた新版画の魅力に迫る関連イベントとして、
2月14日(土)に「新版画の摺りの実演」を実施いたしました。
本展に特別協力を頂いている株式会社渡邊木版美術画舗より
代表取締役社長の渡邊章一郎氏と木版画摺師の林勇介氏をお迎えし、
川瀬巴水の「湯宿の朝(塩原新湯)」昭和21年(1946)の摺りの工程を詳細な解説とともにご披露頂きました。


まずはこげ茶色の墨線でアウトラインを摺り、次々と版木を取り替えながら色を重ねてゆきます。
「かけあわせ」という、版を重ねるごとに色の足し算により新しい色をつくり、
実際に使用した絵具以上の色数を実現する技法も見られます。
それにより複雑な色彩と深みが増すのも新版画の特徴です。

版木に紙を当て、バレンを使って摺っていきます。乾いた、力強い音が印象的でした。

本来であれば36回摺りを重ねて仕上げる工程のうち、11回の摺りに絞っての実施でしたが、
それでも緻密な作業には時間と手間を要することがよく分かります。

摺りの技法の解説にとどまらず、版木が山桜からできていることや、
人見知りながら、打ち解けた相手にはひょうきんな面を見せていたという巴水の人柄など
興味深いお話も聞かせていただきました。

ご見学の皆さまは、林さんの手元を真剣に見つめておいででした。
摺りに関する質問などもされ、静かな中にも熱気を感じるひと時でした。
貴重な機会を提供くださったお二方、ありがとうございました!







