特別展示

特別展「星をみつめておもいだす さとうわきこ展」
2025年6月28日(土) - 8月31日(日)
開館時間
10:00 – 18:00(最終入館は17時30分まで)
休館日
月曜日(ただし7月21日、8月11日は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
入館料
一般 | 1,000円(800円) |
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大学生・神戸市外在住の65歳以上 | 500円(400円) |
高校生以下 | 無料 |
神戸市内在住の65歳以上 | 無料 |
主 催:神戸ファッション美術館、神戸新聞社、毎日新聞社
後 援:サンテレビジョン、ラジオ関西
協 力:一般財団法人 小さな絵本美術館
装飾協力:大阪樟蔭女子大学
■特別展「星をみつめておもいだす さとうわきこ展」
2024年3月28日に、89歳で急逝された絵本作家のさとうわきこさん。絵本『みちくさ』の出版を控えていた矢先のことでした。
さとうわきこさんは、まだ女性の絵本作家が多くはいなかった時代から第一線を走りつづけ、およそ60年にわたる活動のなかで100冊以上もの絵本を世に出しました。しかし、その道は決して平坦なものではありませんでした。幼い頃は病気がちで、友だちと遊べずにひとりぼっちでした。若くして最愛の父を亡くし、女手一つで家計を支える母の姿を見て、自立した女性として生きる覚悟をします。そして、何度も苦難を乗り越えて、絵本作家になる夢を掴みます。
そんな「みちくさ」をしながら歩んだ人生のなかで、生きることの苦しみと喜び、人の優しさと強さ、自然の美しさを知り、物語に紡いできました。何でも洗ってしまうパワフルな『せんたくかあちゃん』や、前向きで豪快な『ばばばあちゃん』など、その明るく楽しい絵本の数々に、子どもたちをはじめ多くの人びとが励まされていることでしょう。
本展では、『せんたくかあちゃん』シリーズの全3作や『ばばばあちゃん』シリーズの全22作など初期から晩年までに手がけた絵本の原画約210点をはじめ、絵本の仕事をする前から取り組んだ童話の原稿や挿絵、そして、最後の絵本となった『みちくさ』の原画とともに、さとうわきこさんが歩んだ道を辿ります。
さとうわきこプロフィール
東京生まれ。デザインの仕事に従事したのち、フリーになり、子どもの本の挿絵を描くようになる。
「母の友」に掲載したおはなしをもとに「ばばばあちゃんのおはなし」シリーズ(福音館書店)が生まれる。
1990年に小さな絵本美術館、1997年に八ヶ岳小さな絵本美術館を開館。
その作品は、世代や国境を越えて広く親しまれ、アジア諸国でも翻訳・出版されている。
撮影:浅田政志さん
■展示構成
1.はじまりのこと
幼いころは病気がちでひとりの時間が多い子どもでした。10代になると絵を誉められたことがきっかけで美術部に入り、童話も書き始めました。
それから決して平たんな道ではなかったけれど絵本作家を目指ことになります。
10代の頃の詩作ノート、挿絵原画、写真、そして昨年刊行50周年を迎えた『おつかい』原画などを展示します。
絵本『おつかい』福音館書店(1974年)より 絵本原画 小さな絵本美術館蔵
2.母のこと、父のこと
若くして最愛の父を亡くし、女手一つで家計を支える母の姿を見て、自立した女性として生きる覚悟をします。
何度も苦難を乗り越えて、絵本作家になる夢を掴んだと生きることの苦しみと喜び、人の優しさと強さ、自然の美しさを知り、物語に紡いできました。
母親がモデルだという「せんたくかあちゃん」や「とうさん」シリーズを展示します。
絵本『せんたくかあちゃん』福音館書店(1978年)より 絵本原画 小さな絵本美術館蔵
3.わたしのこと
「母の友」で挿絵を長く担当していました。そんな中でも様々な出版社で絵本の出版も果たします。
キャリアを通して多く描いた温かみある猫などの動物たちを中心に、「母の友」挿絵とあわせて展示します。
4.「ばばばあちゃん」のこと
1979年、童話「いそがしいよる」が「母の友」7月号に掲載され、1981年には「普及版こどものとも」として絵本化されました。46歳の時でした。さとうわきこを人気絵本作家に押し上げた大人気シリーズ「ばばばあちゃん」22作品の原画を展示します。
絵本『すいかのたね』福音館書店(1982年)より 絵本原画 小さな絵本美術館蔵
絵本『いそがしいよる』福音館書店(1981年)より 絵本原画 小さな絵本美術館蔵
5.いろいろなひとのこと
自身の絵本以外にも、多くの人とともに絵本制作を行いました。また、長野県岡谷市に「小さな絵本美術館」を設立し絵本文化の保存と普及にも長年取り組んできました。色々な出会いの中で生まれた作品を展示します。
■スペシャルイベント
1⃣ 開幕記念講演会
さとうわきこさんと共に長野県に小さな絵本美術館を創設した、夫の武井利喜さんに、
絵本制作秘話やわきこさんとの思い出をお話しいただきます。
【日 時】
6月28日(土) 14:00~15:00
【講演者】
武井利喜氏(小さな絵本美術館 館長)
【会 場】
4階 第1セミナー室
【定 員】
80名 ※要事前申込・応募多数の場合は抽選
【参加費】
無料(要当日観覧券)
【申込方法】
※5月16日(金)から、当館HP「お知らせ・イベントのご案内(Blog)」でご案内します。
2⃣ 絵本の読み聞かせ会
さとうわきこ氏の絵本を、ワクワク楽しく読み聞かせ。
【日 時】
7月12日(土)
第1部 11:00~11:30 未就学のお子様と保護者対象
第2部 13:00~13:30 小学生のお子様と保護者対象
【読み手】
こども本の森 神戸 スタッフ
【会 場】
4階 第1セミナー室
【定 員】
各回30名(要事前申込)
【参加費】
無料(要当日観覧券)
【申込方法】
※6月10日(火)から、当館HP「お知らせ・イベントのご案内(Blog)」でご案内します。
3⃣ カルタ作りワークショップ
ばばばあちゃんのカルタに色を塗って、オリジナルカルタを作ろう♪ 最後はみんなでカルタ大会!
【日 時】
8月9日(土) 13:00~15:00
【対 象】
小学生以上(小学生は保護者同伴)
【会 場】
4階 第1セミナー室
【定 員】
20名(要事前申込)
【参加費】
無料(要当日観覧券)
【申込方法】
※7月8日(火)から、当館HP「お知らせ・イベントのご案内(Blog)」でご案内します。
4⃣ 子ども向けギャラリートーク
学芸員と一緒に作品を鑑賞して、見て話して考える楽しさを感じてみよう。
ぜひ親子で作品鑑賞を楽しんでください♪
【日 時】
①7月25日(金) ②8月7日(木)
各日13:00~30分程度
【対 象】
小学生まで(保護者同伴)
【会 場】
1階展示室
【定 員】
各日20名(事前申込不要)
【参加費】
無料(要当日観覧券)※
5⃣ 学芸員によるギャラリートーク
【日 時】
① 7月10日(木) ② 7月18日(金) ③ 8月1日(金)
各日14:00~30分程度
【会 場】
1階展示室
【定 員】
各日20名(事前申込不要)
【参加費】
無料(要当日観覧券)※
※ギャラリートークは当日12:00よりチケットカウンター(受付)にて整理券を配布します
※整理券配布の際に観覧券を確認いたしますので、事前にご購入ください
※招待券をお持ちの方はチケットカウンター(受付)にてご提示いただき、参加の旨をお伝えください
■同時開催
ドレスコレクション展「ザ・フェスティバル -世界のお祭りと舞踏衣装-」